歯磨き粉はあっても意味がないと考える人もいますが、虫歯と歯磨き粉の関係は意外と奥が深い。正しい歯磨きの仕方をすると、虫歯になる確率が格段に減ります。日本人の大人・子供で正しい歯磨きをしている人は5%未満。歯磨き後のすすぎの回数は1回が理想的、しかし、女性の約70%は「歯磨き粉の味がなくなるまで、口をすすぐ」と言われています。歯磨き粉に含まれるフッ素を落としてしまうと虫歯になる確率が高くなるのです
歯磨き粉の味がなくなるまで、口をすすぐのは間違い「理想的な口すすぎの回数は1回」
写真:クリニカ
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理想的な口すすぎ回数は1回
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歯磨き粉の含まれる「フッ素」は虫歯を予防する
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しかし、口すすぎの回数が増えると、歯を虫歯から守れなくなる
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口すすぎの回数が多い人ほど、虫歯になる確率が高い
歯磨き粉には、フッ素という歯を強くし、虫歯を予防する成分が含まれています。しかし、歯磨き粉の味がなくなるほど口をすすいでしまうと、フッ素も落としてしまい、結果的に歯をコーティングできなくなってしまうのです
日本人のほとんどが、フッ素を落として歯磨きをしている=歯磨き粉はやっても、意味がないと勘違いされてしまいがち
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理想的なすすぎ回数の1回の人は、わずか4%しかいない
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日本人の約85%が、歯磨き後に口すすぎを2回以上している
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女性の約70%は「歯磨き粉の味がなくなるまで、口をすすぐ」と言われている
フッ素を落とさず、虫歯を予防する「口すすぎ回数は1回」、しかし、日本人のほとんどの人が間違った歯磨き方法をしている。正しいすすぎ回数をしているのは、わずか4%しかいないのです。日本人はよく歯磨きをするのに、虫歯になる人が多い理由もわかりますね
データ:財団法人8020推進財団「歯磨き習慣に関するアンケート調査2005年、有効回答数8300人」
オーラルケアマイスター平野正徳の「誰も教えてくれない!正しい歯磨き講座」
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正しい歯磨き①「ハミガキを適量つける「子供と大人で、適量な歯磨き粉の量が違うから注意しよう」
写真:LIDEA
子供と大人でハミガキの適量は違います。3~5歳は5mm以下、6~14歳は1cm程度、大人は1~2cmが歯磨き粉を使う目安とすると良いです
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正しい歯磨き②「歯磨きの回数は1日2回が目安」
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正しい歯磨き③「歯を3分間磨き、できるだけハミガキ粉を吐き出す」
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正しい歯磨き④「ブクブクと口の中をすすぐ」
5~15mlの水を口に含み、5秒間程度ブクブクとすすぎます。すすぎは1回程度がおすすめです。歯磨き後は1~2時間程度、飲食を控えるとさらに効果的です
出典:LIDEA オーラルケアマイスター平野正徳の歯磨きの仕方
その他、歯磨きの豆知識「歯磨きのコツを徹底解説!」
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豆知識①「歯ブラシはぬらさず、奥から磨くとよい」
歯磨き中にも、フッ素濃度は歯ブラシに付いた水や唾液でどんどん薄まります。歯ブラシはぬらさずに歯磨剤を付け、奥の歯などの虫歯になりやすい部分から磨いていきましょう
出典:花王健康科学研究所
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豆知識②「夜寝る前の歯磨きは、虫歯予防の効果が高い」
1日に1度だけしか歯磨きをできない時には、夜寝る前に磨くのが一番効果的。寝ている間は唾液の分泌が不足し、口内環境が悪化して虫歯や歯周病が進行しやすい状態になってしまう
出典:花王健康科学研究所
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豆知識③「朝は、起床時に磨くのがベスト。寝起きの口の中のネバネバを取ろう!虫歯の原因は、歯のネバネバ。ネバネバが歯のエナメル質を溶かして虫歯になる」
虫歯の原因は、口の中にいるストレプトコッカス・ミュータンス菌。歯の表面にねばねばした物質をつくり出し、増殖して『かたまり』を形成します。これを『歯垢(プラーク)』といいます。そして、その歯垢から産出される酸によって歯のエナメル質が溶けると、虫歯になります。食事をすると、口の中の細菌をいっしょに食べてしまいます。食後の口の中は、虫歯のもととなる菌が一番少ない状態です
出典:マイナビ コラム「歯科医が教える。虫歯予防の効果が高い歯磨きタイム」