鰻(うなぎ)の松・竹・梅の順番、違いは何?
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うなぎの松竹梅、何が違うの?
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うな丼、うな重でどれが一番いいの?
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うな丼&うな重の松・竹・梅を徹底解説
お寿司屋や和食料理で「松竹梅」のメニューに違いありますが、うなぎ屋の「松竹梅」って何に違いがあるのか意味わかないと思いませんか?うな丼や、うな重を注文するとき、何がどう違うのか、店員さんにも聞きづらいし!という方向けに、「うなぎの松竹梅の違い」を解説しています
うなぎの松竹梅の違いは?
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うなぎの松竹梅:かば焼きの量の違い
うなぎの松竹梅は、質やランク(階級)を意味しているのでありません。うなぎの「かば焼きの量」です。たくさん食べる人は、「松」、ちょっと多めに食べたい人が「竹」、普通でいい人が「梅」です
うな丼の松は、天然のうなぎとかじゃないの?と思いがちですが、質ではなく「かば焼きの量」の違いが答えです。天然と聞くと、お魚ですと、美味しそうに思えますが、鰻に限っていえば、養殖の方がおいしいとされます。稚魚から「おいしく食べられるように、育てた養殖モノ」の方が天然ものより、おいしいとされるのが鰻です。うなぎ屋さんの95%以上が、養殖モノのうなぎを使っていますから、そもそも、天然モノの鰻を食べる機会は少ないですよね
鰻屋さんによっては、松竹梅より「特上、上、並」としてるところの方が多いと思います。詳しいことは、こちらの特上、上、並の違いの方で、具体的な「かば焼きの大きさ」や「量、グラム」などを解説しますね
参考:うなぎの特上・上・並みの違い
そもそも、松竹梅の順番は?由来は何?
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松竹梅の順番
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松⇒竹⇒梅
松竹梅の順番は、「松(一番上)⇒竹(中ぐらい)⇒梅(一番下)」という意味合いです。普通、どのお店でも松が一番値段が高く、梅が一番値段が安いお品書きになっていると思います。うなぎの松竹梅も、このルールと同じです。しかし、中には「梅が一番高い」など、順番が逆のケースもあります。それは、何故なのでしょうか?
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松竹梅は順番ではあるが
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ランク(階級)ではない
松竹梅は、順番ではあるがランク(階級)ではないってどういう事でしょうか。松竹梅は、江戸時代に定着した「めでたいもの」を現す言葉です。平安時代では「松」、室町時代では「竹」、江戸時代に「梅」が良いものの象徴と言われるようになったのが由来です。最初は、松で次は、竹、そして江戸時代では梅がいいもの!という時系列的な順序です。そういう理由で、もともと優劣をつけるものではなかったのですから。どれもいいものであるので、梅が一番値段が高くても問題ないのです
しかし、今では、言葉の使い方もかわり、「松が一番いいもの」で「次に、竹」、「最後に梅」というのが一般的なものですが、もともと優劣をつけるものではなかったのです。
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食に、良し悪しをつけるのは良くない
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という考え
松竹梅を使う寿司屋、日本料理屋さん、もちろん、うなぎ屋さんもですが、昔からある日本の食には「食材に対する感謝」という気持ちを大事にします。優劣を付けずに、違いを伝えるという考えで、松竹梅とあらわしているのが本来の姿ではないでしょうか
たとえば、外食を例にすると「外食は楽しみなこと」のはずなのに「松を選ぶことがすごい事」で「梅を選ぶことが劣っていること」と比較されてしまったら、せっかくの楽しみも、楽しいことではなくなってしまいますよね
そういった理由もあり、松竹梅は質の違いではなく、好みの違いや、食べる量の違い(うなぎの場合)を表し、変にお客さんを嫌な気分にさせない心づかいがあるのです